入れ違う


日常の中に於いて「入れ違う」という現象は多々起こる。
例えば、もらった電話に出れなくて、落ち着いたので掛け直したら相手が出ない。
しばらくして折り返し掛ってきたと思ったら、何だか別の用事で手が離せなくて取り逃がしてしまう。
酷い時はそんなやりとりが5〜6回続いて、「あぁ、今日は縁がないんだなぁ」って諦めて気を取り直して翌日、なんて事もたまにあったり。
全てはタイミングなんだろうけど、そういう問題じゃなくて価値観や考え方が入れ違ってる人に会う事が時々ある。
「入れ違ってる」って表現は正しいような気もするし正しくないような気もする。
物事についての考え方は人それぞれであって良いとは思うので、「入れ違う」という現象が起こるのも、そりゃあ納得できるし、ある程度は仕方ない事なんだと思う。


問題なのは「入れ違ってる」価値観を無理矢理押し通そうとする事なのではないだろうか。
最近僕は、それは良くない事なんだと思うようになった。
仕事の上でもたまに起こる問題で、相手の意見を受け入れずに自分の価値観を押し通してしまった事が、僕にも昔、何度かあった。
そうやってやり遂げた仕事は、あまり後味がよくなかった。
それに気がついて、最近はある程度の提案まではするが、「あっ、違う」って思った時、譲るようにしている。
明らかに相手が間違った事を言ってる時は死んでも譲らないけど、皆が正しい方向へ向かっていく中で起こる価値観の相違に対しては、まずは相手を立てるようにしている。
年をとったのか大人になったのか、はたまた無気力になったのか。
全部当たってる気もするけど、色んなシチュエーションに於いて、まだまだペーペーのつもりでいたけど、プロジェクトの中では結構、一番キャリアがある人になってる事が多くなってきてて、そんな中で僕が僕の思い描いたものを押しつけて、若い人がそれに付いてくるっちゅう図式は、あんまり誰の為にもなってないんじゃないかな、って思い始めたのもきっかけだったりします。
若い人たちが自由にやれる場を、年寄りが奪ってはいけないんだなぁ。
ましてやこんな不景気と呼ばれてる時代。
古い価値観じゃ、この先益々通用しなくなってくんじゃないかって思ったりする訳です。


それとは別で、やる事やらずに主張しかしない奴は言語道断。
仕事なのに仕事らしい事をしないのも問題外。
そういう人達のそばにいると、どんどん良くない空気が蔓延する。
あぁ、気を付けねぇとなぁ、俺も。
他人は自分を映す鏡だわ、ホント。


さぁ、もうすぐ春です。
新しい季節です。