あん時の匂い

早朝の新幹線に乗り東京へ。
睡眠時間はやや足りない感じでなかなか頭も体も目覚めてくれない感じがもどかしい。
移動の車中で足りない分を補えれば良いのだが、どうも新幹線では寝れないのである。
人が行き来する感じや検札や車内放送など、何だか落ち着けない。
ところが何故か飛行機は死ぬ程寝れるのである。
揺れの違いも影響しているのかも知れない。


そんな寝不足の空気を引きずりながらAXに到着。
本日はスパルタローカルズ「アベック・ツアー」ファイナル公演です。
よくよく考えてみると、昨日は大阪でペリのファイナル、今日はスパルタ、明日もここAXでsurfaceのツアーが千秋楽を迎える訳です。
ファイナル3連荘。
偶然とは言え、なかなかこういう事はないのです。
いつもよりほんのちょっとだけ感傷的な要素を含んだ現場が3本。
テンションや緊張感も張り裂けそうな毎日である。
「ファイナル」と言っても現場の空気感はプロジェクトによってさまざまだ。
ツアーの過程も含め、次に繋がる感じなどもアーティストや規模によって大きく違うのである。
何なら「加藤あい」と「阿藤快」くらい違う。
もっと言うと「アントニオ猪木」と「あん時の匂い」ぐらいの違いである。


さて本日のゲストはPOLYSICS
両バンドの友好関係の歴史は古く、初対バンがいつだったか僕も忘れている程だ。
昨日ヨーロッパでのライブから帰国したばかり、でもって明後日からは西日本へのロードというスケジュールの中、いつものポリのテンションと全く変わらぬ全力疾走のライブ。
PVがあちこちで話題の「I My Me Mine」のサイレンが鳴り出した瞬間の歓声は尋常じゃなかった。
もはや完全にキラーチューンと化している。
夏フェスで見るのが楽しみである。


既に最高潮のフロアの空気の中登場のスパルタローカルズ
ここまでのライブは、微妙にセットリストも毎回変えて臨んできたが、ゲストがポリという事や前売りがソールドアウトしてる事や、他にもこのツアー中にバンドが発してるムード等、いろんな要素を踏まえ思い切って久々の「春忘却」をセットに加える事を提案してみた。
これがライブ中盤、会場の空気を一気にググッと引き寄せる結果となり、その後の怒涛の後半戦への強力なカンフル剤となった。
とにかく曲が終わった後の歓声も予定調和な空気ではなく、リアルな歓声だった。
ここまでリアルに、そしてナチュラルに覚醒するオルタナティブロックをやれるバンドは、なかなかいないのではないだろうか。


終演後、5枚目となるアルバムを引っさげての全国ツアーも発表された。
東京は初の大ホールでのライブとなる渋谷公会堂に初登場。
今から楽しみでしょうがない。