6月15日(水)


だいぶ昔の話だが、とあるアーティストの制作業務を突然抜擢され、意気揚々と乗り込んでいったが、そこにあったのは堕落しきった空気。
色んな意味で「惰性」と「馴れ合い」が蔓延していて、とてもじゃないが馴染むことが出来なかった。
この空気はアーティストにとって「プラス」になる事はかなり少ないなと、すぐに感じ取れる程の状態だった。
とあるリハーサルスタジオでの事。
「馴れ合い」の最悪のパターンが炸裂した事件が起きた。
最終日のスタジオでリハーサルも白熱し、予定を少しオーバーして作業が終了した。
頑張って撤収すれば、スタジオの延長料金を免れる時間に終われそうな時間。
ここで普通なら「よっしゃー」と一致団結して撤収に掛かるのが普通と思ってた僕の目の前に飛び込んで来たのは「まぁ飯食ってからバラシましょ」っていう堕落した空気。
「チャッチャとバラして早く終わってから飯食いましょ」という僕の提案は軽く流され、わらわらと飯を食いだすスタッフ達。
あげく、スタジオの規定時間をオーバーし、必要のない延長料金を払うハメになりました。
たかだか1〜2万円っていう、大した金額ではないんだけどね。


そのツアーが終わって、僕はすべてのスタッフを「クビ」にしました。
僕は割と、そういう事を平気でする人です。
少なくとも僕の近くには、そういった「ダメ」な空気を蔓延させる事は許せないし、そんな空気は係わってるアーティストに対しても失礼極まりない事だと僕は思います。


今でもこの時、僕の取った行動は一つも間違ってないと自負してます。
そしておまけですが、その時「クビ」にした人達の殆どは、あらゆる現場でもほとんどお会いする事はありません。